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近代的な都市と壮大な自然が魅力のカナダ。
- 「世界で1番住みやすい都市」にランクインしているほど、安心して暮らせる教育水準の高い国
- 永住権が取りやすい
というような理由から、世界中から留学生がやってくる、大学進学先として非常に人気がある国です。
この記事では、日本の高校を卒業した方が「カナダの大学」へ進学するための流れをわかりやすく解説していきます!
カナダ大学の魅力
たくさんある海外大学の中でも、人気のカナダの大学。
ここでは、その魅力をご紹介していきます!
卒業すると労働ビザが取得できる
大学での修了期間を問わず、修了証もしくは学位のいずれかを取得すると、労働ビザ(Post Graduate Work Permit)を申請できます。
手続きは比較的簡単で、この労働ビザを取得すると、最長3年間カナダで仕事をすることができます。
また、自分に合った仕事が見つかったり、カナダで勤務経験を長く積みたい人は、申請するとさらに3年間の延長も可能です。
大学費用が安い
カナダの大学の魅力は、どこの大学を選んでも質の高い教育を受けられる上に、学費が安いことも挙げられます。
アメリカをはじめ、英語で学位が取れる欧米諸国の場合、年間で平均約400万円〜700万円かかる大学が多い中、カナダの大学は平均で約200万円ほどですみます。
また、州によっての学費・物価が異なるため、さらに費用を抑える方法もあります。
早く卒業できる
夏休み期間に「サマーセッション」を取り入れている大学では、夏休み期間もカリキュラムを進めることができます。
卒業に必要な単位を先に取ることで、そのぶん早く卒業することができるのです。
短期間なので詰め込み式の勉強になってしまいますが、
- 学位をできるだけ早く取得したい
- 留学費を節約したい
- 長期だとだらけてしまうので、短期でしっかり勉強したい
という方々に人気です。
カナダ大学のシステム
カナダの大学は、州によって異なります。
まずは、一般的なカナダ大学のシステムをみてみましょう。
大学の種類
カナダの大学もアメリカと同様、2年制と4年制があります。
コミュニティカレッジ
州内の住民のために作られた「コミュニティカレッジ」は、2年制の州立大学で、次の2つのコースがあります
- 卒業後の就職を目的とした「職業専門コース」
- 4年制大学に編入するための「大学編入コース」(主におもにブリテッシュ・コロンビア州)
4年制大学
カナダの大学の約80パーセントが州立大学で、全体的に教育水準が高いのが特徴です。
基本的にアメリカの大学と同じように、入学して2年間は、一般教養を中心にさまざまな科目を学び、3年目から専攻を選びます。
3年制のケベック州の大学
フランスの影響を強く受けているケベック州では、日本の中学・高校に当たる中等教育はトータルで11年と、他の州より1年少なくなります。
そのため、大学進学を希望する場合は、まず2年間の基礎教養課程「セジェップ(またはシージェップ)」を履修し、DCS(Diploma of Collegial Studies)を取得しなければなりません。
カナダ大学で取得できる学位
カナダの大学で取得できる学位は、次の通りです。
バチェラーディグリー(Bachelor’s Degree)
バチェラーディグリーは日本の「学士号」にあたり、カナダの4年制大学の学習プログラムを修了したことを証明する学位です。
修了証
カナダのコミュニティカレッジは、一般的に1年から3年までのコースがあり、それぞれの修業期間を終えると、「修了証」を得ることができます。
コミュニティカレッジ「2年制大学」と日本語では訳されていますが、学士といった学位は取得できません。
種類は次の通りです。
- 1年間コース:サーティフィケート(Certificate)
- 2年間コース:ディプロマ(Diploma)
- 3年間コース:アドバンスト・ディプロマ(Advanced Diploma)
出願に向けての準備
出願期間は大学によって異なります。
希望校の必要書類は、できるだけ早いうちから調べておくことが大切です。
学期ごとに入学と卒業のタイミングがありますが、大学によって留学生は秋学期からしか入学できない場合もあるので、必ず確認しましょう。
ここでは、日本の高校を卒業した方が「カナダの大学」へ出願するために必要な書類や手続きの流れをご紹介します。
コミュニティカレッジ
学校によって必要書類の内容は異なりますが、一般的には次の通りです。
- 各学校が発行する出願書類
- 高校の成績・卒業証明書
- 英語能力試験のスコア(TOEFL iBT 80〜、IELTS 6.0〜)
手続きの流れ
書類を提出し審査に通ると、入学許可証が届きます。
セメスター制(Semester system:2学期制)を採用しているコミュニティカレッジの場合、
- 9月に入学希望であれば同年の3月頃〜
- 1月の場合は前年の9月頃〜
以上の期間で出願書を受け付けているので、日程を事前に確認しましょう。
4年制大学
学校によって必要書類の内容は異なりますが、一般的には次の通りです。
- 各学校が発行する出願書類
- 高校の成績・卒業証明書
- 英語能力試験のスコア(TOEFL iBT 90〜、IELTS 6.0〜)
この他にも、担任の先生に書いてもらう推薦状や、音楽・芸術分野では、過去の作品やポートフォリオの提出を求められる場合もあります。
手続きの流れ
書類を提出し審査に通ると、入学内定書または入学許可書 が送られてきます。
入学内定書の場合は、1学期分の授業料の納入や専攻分野のカリキュラム編成の記入など、学校によって要求されることが異なります。
セメスター制(Semester system:2学期制)を採用している大学の場合、
- 9月に入学を希望する場合は同年の1月〜3月
- 1月の場合は前年の6月〜9月
以上が出願期間となります。
ケベック州の大学
日本の高校卒業者は、ケベック州の大学に進学したい場合、必ずセジェップに入学しなければなりません。
一般的に必要な書類は次の通りです。
- セジェップおよび大学各学校が発行する出願書類
- 高校の成績・卒業証明書
- 英語・フランス語能力試験のスコア(英語は特に指定はありませんが、フランス語は中級以上です)
手続きの流れ
ほとんどのセジェップはセメスター制(Semester system:2学期制)を採用しています。
- 秋学期の8月に入学を希望したい場合は同年の2月まで
- 冬学期の1月の場合は前年の5月まで
以上の期間までに必要書類を提出しましょう。
メリット・デメリット
ここではカナダの大学へ進学する最大のメリットとデメリットをご紹介します!
メリット:学生ビザで就労できる
カナダの学生ビザは、学期中は最大「週20時間」、サマーホリデー期間は「フルタイム」で就労ができます!
そのため、自分の専門分野に関連する、または大学卒業後を見据えた職種で働くことも可能です。
学生でありながら就職経験を積むことができるのは、カナダの大学へ進学する最大のメリットと言えるでしょう。
また、収入は現地での生活費に当てることができるため、滞在費を安く抑えることができます。
デメリット:卒業が大変
教育水準の高い国として知られているカナダの大学。
入試がなく、書類審査で入学できるカナダですが、大学生活が始まってまず驚くのが、課題やテストの量の多さです。
さらに、授業ではグループワーク、プレゼンテーションなどで積極的に発言しなければならないため、受け身の教育に慣れている日本人には、ついていくのがとても大変です。
ネイティヴである現地の大学生でも、本気で取り組まなければ卒業できません。
そのため、日本にいる間にできるだけ英語力をつけ、人前で自分の考えを言えるように練習し、卒業後の具体的な目標をクリアにして進学することが大切です。
まとめ
この記事では、カナダの大学へ行く進学ガイドとして
- カナダ大学の魅力
- カナダ大学のシステム
- 出願に向けての準備
- メリット・デメリット
について解説してきました。
カナダの大学での勉強は、決して簡単なものではありませんが、在学中に経験することは必ずその後の人生の糧になります!
世界的に認められているカナダの大学で学位を取得したり、就労経験を積むことで、チャンスがグローバルに広がり、カナダ以外の国での就職活動に大変有利に働きます。
この記事をぜひ参考になさってください。
カナダは州によって教育制度が異なるため、情報収集が非常に大切です。
初めて留学準備をする方や、留学で失敗したくないという方は、一度留学エージェントに相談してみましょう。
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