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Co-op留学はカナダのカレッジや大学が開講している留学プログラムの一つです。専門分野について学んだ後、有給インターンシップとして現地で就労体験ができます。
海外就職やキャリアアップの転職を考えている人を中心に、人気が高まっている留学方法の一つといえます。
この記事では、Co-op留学の特徴、学べる専門分野、ワーキングホリデーとの違い、Co-op留学の魅力や費用について解説します。
※記事内の日本円は2025年5月のレート(1カナダドル=104円)で計算(yahoo外国為替レート計算参考)
Co-op留学の特徴とは?
「Co-op」とはCo-operative Education」の略で、専門分野の学習と就労期間が一緒になった留学プログラムのことを指します。カナダのカレッジや大学が開講しているプログラムの一つで、学生ビザで渡航可能なため、年齢に制限がありません。
最大の特徴は、プログラムに有給インターンシップが組み込まれていることです。
カレッジで受講したことを生かしながら働くことができます。そのため、海外留学経験と海外就労経験を同時に得ることが可能になります。
インターンシップ探しの保証やサポートをしている学校もあるので、初めて海外で仕事を探される方も安心です。
留学期間の内容例は以下の通りです。
- 最短:トータル6カ月間(学習期間3カ月+有給インターンシップ期間3カ月)
- 最長:トータル2年間(学習期間1年+有給インターンシップ期間1年)
学校や専門分野によって異なるため、自分の都合に合わせて留学期間を選ぶことができます。
Co-op留学で学べる専門分野とは?
Co-opプログラムには多様な分野があり、自分の目標にあったものを選ぶことが可能です。
各学校によって分野や内容が異なるため、「どのようなことを学びたいのか」「どのような業界で就労体験をしたいか」などを具体的に決めておくのをおすすめします。
▼分野の例
- ビジネス
- マネジメント
- マーケティング
- ホスピタリティ
- IT
- チャイルドケア・ヘルスケア
ここでは、その中でも特に人気の高い3つの専門分野をご紹介します。
ビジネス:グローバルで活躍できるスキルを身につけたい人向け
専門分野の中で特に人気があるのがビジネス系のプログラムです。
学校によって、ビジネス系の中でも様々な分野(マネジメント/マーケティング/貿易/経理など)にコースが分かれている場合もあります。
▼ビジネス分野の内容の例
- マネジメント:プロジェクト管理やリーダーシップ学
- マーケティング:広報・集客
- 国際流通・貿易:貿易・輸出入関連業務など
ビジネスは、包括的で応用力のある分野であるため、業界を問わず、多様な場面でのビジネススキルを学ぶことができ、キャリアアップやキャリアチェンジも可能といえます。
海外での就職を視野に入れている方や、外資系企業への転職を目指したい方におすすめです。
ホスピタリティ:観光大国カナダで世界基準の知識と経験を身にたい人向け
ホスピタリティは主に接客業で活かせる分野であり、さまざまな場面でそのスキルを発揮できることから、留学生に非常に人気の高い分野の一つです。
世界屈指の観光大国であるカナダでは、世界基準のホスピタリティの知識と実践的な経験を身につけることが可能といえます。
ホテルや観光関連に特化し、経営コース、マネジメントコースなど選択肢もたくさんあり、ホテル・観光業界、また接客関係の業界への就職、転職を目指している人にピッタリです。
IT:近年注目されているスキルを身につけたい人向け
世界中で仕事が見つかるITスキルは、Co-op留学で学ぶことができる専門分野の中でも注目を集めている分野です。
▼IT分野の内容の例
- プログラミング:WEB制作やアプリ開発になくてはならないコーディングスキルを身につける
- デザイン:IllustratorやPhotoshopを習得する
- デジタルマーケティング:SEO・リスティング広告の仕組みを学べる
IT業界へ就職・転職を考えている方、また将来的にフリーランスで世界中を飛び回りたい方におすすめです
ワーキングホリデーとどこが違うのか?
「収入を得ながらカナダで滞在できる方法」と調べると、目にするのが「Co-op留学」と「ワーキングホリデー(以下、ワーホリ」ではないでしょうか。
Co-op留学とワーホリは、就労ができる点で似ていますが、実は全く異なります。
▼ワーホリとCo-op留学の比較
ワーホリ | Co-op留学 | |
過ごし方 | 自由 学校に行っても、アルバイトをしても、何もしなくても、好きに過ごせる | 就学+就労 カナダ移民局認定学校で就学し、就学後はインターンシップにより就労が義務付けられている |
ビザの種類 | ワーキングホリデービザ | 学生ビザ |
滞在期間 | 最長1年 | 最長2年(プログラムによって異なる) |
滞在期間の延長 | 不可 | 可能 |
申請回数 | 1回のみ | 制限なし |
年齢制限 | 30歳まで | なし |
申請条件 | なし | 高卒、中級以上の英語力 |
取れる資格 | なし | 専門分野を修了した証明証の取得可 |
ワーホリは、年齢制限のあるワーキングホリデービザで自由に過ごすことができますが、Co-op留学は、年齢制限はなく、就学を目的とする学生ビザで渡航します。専門知識を学ぶ留学となるため、英語力の条件があります。
ワーホリに比べると自由度は少ないですが、修了証明書の取得や、専門分野でのインターンシップなど、よりキャリアにフォーカスした留学といえます。
ワーホリについて、詳しくはこちらの記事をご確認ください。
知っておきたい!Co-op留学の5つの魅力とは?
Co-op留学はカナダの学校のみで開講されているプログラムで、他の留学とは違う特徴があります。
ここでは、よりCo-op留学を知っていただくために、その魅力を5つご紹介します。
1.留学中に滞在費を稼ぐことができる
Co-opプログラムでの有給インターンシップ期間は、最長で週40時間、フルタイムで仕事ができます。
収入は滞在する州や職種、インターンシップ受け入れ先によって異なります。例えば、留学生に人気の街バンクーバーの企業で働いた場合、約26万円の月収が見込めます。
また、普通の語学留学では認められていない就学期間中のアルバイトも、Co-op留学であれば許可されています。週最大20時間と労働時間は限られていますが、月13万円ほどの収入が見込めます。
2.英語だけでなく専門知識も身につけられる
カナダカレッジの授業は、すべて英語で行われます。
世界中から集まる留学生や地元のカナダ人学生とともにビジネスやホスピタリティ、ITなど、興味のある専門分野を選び英語で学ぶことによって、通常の語学留学以上に英語力の向上が期待できます。
3.学んだことをインターンシップで実践に落とし込める
しっかり専門分野を学んだ後、その知識を実践で使えるのがCo-op留学の最大の特徴です。
専門分野に関連する職業でのインターンシップが基本となります。
▼インターン先の例
- ビジネス:商社、物流会社、広告代理店など
- ホスピタリティ:ホテル、旅行会社、レストランなど
- IT:Web制作会社、アプリ開発会社など
インターンシップは有給であることが一般的であるため、現地で収入を得ることができるのもCo-op留学ならではの魅力といえます。
4.就職・転職活動に有効となるスキルの証明「修了証」を取得できる
学習とインターンシップ参加が義務付けられているCo-op留学の終了後には、以下のような「修了証」を得ることができます。
- Certificate:1年未満といった短期のコース修了の証明書
- Diploma:専門的なコース修了の証明書(2年以上の場合が多い)
カナダの修了証は、世界基準のスキルが身についている証明になります。
5.年齢制限がない
本来、海外で働くには就労ビザが必要となり「ハードルが高い」と感じている方も多いです。
海外で働ける方法の一つにワーキングホリデーがありますが、30歳までという制限があるため、31歳以上の方の中には海外で働くことを諦めている方もいます。
しかし、Co-op留学では年齢制限がないため、年齢を気にせずに海外での就労体験が可能です。
今まで事務仕事しかしていなかった方が、30歳を過ぎてCo-op留学を利用してホスピタリティを学び、カナダのホテルに就職した、という話も珍しくありません。
キャリアアップやキャリアチェンジ、海外での就労を目指すことができる方法の一つといえます。
Co-op留学の条件とは?
Co-op留学をするには、カナダのカレッジに入学する必要があります。カレッジの入学条件は「高校卒業者であること」「英語能力試験のスコアが入学条件に達していること」です。スコアはカレッジの種類や専門分野によって異なります。
▼英語スコアの条件の例
- ビジネス、ホスピタリティなど:IELTS 5.5〜、TOEIC 750点〜
- IT系:IELTS 6.5〜、TOEIC 850点〜
※TOEICは語学力の証明として使用できない場合もあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。
稀に、IELTS 5.0〜という条件のカレッジもありますが、実際に入学した後に授業についていけるだけの英語力が必要です。留学前にできるだけ英語力をつけておくことが望ましいです。
英語スコアが足りない方は、英語を学ぶための英語コースや語学学校を追加することも可能です。
また、渡航前にIELTSのスコアを伸ばしたい方は、IELTSの学習サポートもおすすめです。
Co-op留学にかかる費用は?
Co-op留学では就労ができるため、現地での収入が見込めますが、実際にいくらかかるか気になる方も多いのではないでしょうか。
留学の期間や通うカレッジ、コースによって、必要な費用は大きく異なります。
ここでは、平均的なCo-op留学にかかる1年間の費用をご紹介します。
▼Co-op留学1年間の費用の目安
項目 | 1年間の費用の目安 |
学費:入学金・授業料・教材費など | 120万円 |
生活費:家賃・食費・交通費など | 180万円 |
その他:ビザ申請費・航空券・保険など) | 50万円 |
総費用 | 350万円 |
【現地収入の目安】 | 180万円 |
Co-op留学では、有給インターンシップはもちろん、就学中もアルバイトが可能なため、現地での生活費をまかなうことができます。現地で就労ができない留学と比べて、全体的な費用を抑えられる点が大きなメリットです。
ただし、Co-op留学では仕事に活かせる専門知識やスキルを学ぶことが目的であるため、授業外での自主学習が求められる場合もあります。自身の生活スタイルや学習への取り組み方も踏まえた上で、留学予算を把握することが重要です。
まとめ:海外での就労体験を考えている人におすすめのCo-op留学
Co-op留学は、英語力だけでなく、海外就労経験も得ることができるカナダだけの特別な留学プログラムです。キャリアアップやキャリアチェンジを考えている方には特におすすめの留学方法といえます。
『ぼくらの留学』では、Co-op留学に関する個別相談を行っています。より詳しい情報を知りたい方には、留学経験のあるアドバイザーが丁寧に対応し、一人ひとりの状況やご希望に合わせて最適なプランをご提案いたします。
学校への入学手続きや渡航準備についてもしっかりとサポートしますので、初めての留学でも安心です。ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。