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IELTS(アイエルツ)とは、Speaking(話す)、Listening(きく)、Writing(書く)、Reading(読む)の能力を測る英語力試験です。
世界120カ国で実施され、主にイギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、そしてアメリカを含む英語圏の国々への留学、就労、または移住を希望する人々の英語力を測定するために利用されています。
本記事では、IELTSの試験内容や受験方法、申し込み方法など、IELTSについて知っておくべき基本情報をわかりやすく簡潔に解説していきます。
IELTSを初めて受験する方や、IELTSについて必要な情報を簡潔に知りたい、という方はぜひ参考にしてみてください。
まずはIELTSについて知ろう
国際的な認知度の高さ
なぜIELTSは英語力測定として世界中で幅広く利用されているのでしょうか?
その理由は国際的な認知度と信頼の高さです。
IELTSは世界をリードする英語教育・言語研究機関である3団体
- Cambridge Assessment English(ケンブリッジ大学英語検定機構)
- IDP: IELTS Australia(オーストラリア国際教育サービス機関)
- British Council(ブリティッシュ・カウンシル/英国公益財団法人)
によって共同開発されました。
現在IELTSを認定している機関は世界中に11,000以上あり、英語圏各国の名門大学・学部・大学院も多く含まれています。
2種類のモジュール
IELTSには、アカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールの2種類があります。
どちらのモジュールも試験全体の構成は同じです。
ReadingとWritingの試験問題のテーマが異なり、また試験結果(スコア)の利用目的が違います。
アカデミック・モジュール=進学
大学や専門学校などの教育機関で、入学の英語力条件として利用されています。
アカデミック・モジュールでの試験結果に基づく判断が、その学校の入学合否になるというわけです。
ジェネラル・トレーニング・モジュール=移住や企業研修など
上記で挙げた英語圏の国へ就職や移住をするには、まずビザを申請しなければなりません。
そのビザ申請・発行に必要な英語力の証明として、ジェネラル・トレーニング・モジュールの試験結果が利用できます。
一般的に上記の理由で用いられますが、念のためどちらのモジュールを受験するべきか事前に出願先に確認することをオススメします。
試験結果(スコア)で見る英語力レベル
IELTSの試験結果は、バンドスコアで表示されます。
0から始まる0.5刻みで表され、9.0が満点です。
参考として、海外大学への進学に必要とされるスコアは一般的に6~です。
IELTSの試験内容
4つの技能構成
IELTSでは、Speaking、Listening、Writing、Readingの4つの英語技能をはかります。
Listening 30分(40問)
選択問題、穴埋め問題
[試される能力]
- 質問の素早い読解力
- ネイティブスピードの英語を聞き取るリスニング力
- 素早い解答記入のための速記力
Reading 60分(40問)
選択問題、穴埋め問題、簡単な文章解答
[試される能力]
- 長い文章の素早い読解力
- 語彙の豊富さ
- 文法の知識
Writing 60分(2問)
150 and 250文字
[試される能力]
- 正確かつ、テーマに適した内容の解答
- 表現力、構成力(複合した文章を、論理的に書けるか)
- 語彙の豊富さ
- 文法の知識
Speaking 11~14分(4パート)
さまざまな分野の質問(家族、文化、趣味についてなど)、試験官によって質問内容・数が異なる
[試される能力]
- 自然で流暢な会話力
- 的確な説明力
- 表現力
またコンピューター版テストとペーパー版テストの2種類の受験方法があり、各パートの順番や所要時間が異なります。
コンピューター版テスト
2020年から新しく導入された受験方法で、東京・大阪・京都にある計5つの試験会場で受験が可能です。
- Listening(30分)
- Reading(60分)
- Writing(60分)
- Speaking(11~14分)ー試験官との面接
WritingとReadingのパートでは、回答をタイピング入力することができるので、タイピングが得意な方には適した方法と言えます。
試験結果(スコア)は、試験後3~5営業日後に公開されます。
ペーパー版テスト
こちらは従来の受験方法で、日本各地にある指定のテストセンターで受験できます。
- Writing(60分)
- Reading(60分)
- Listening(40分、解答転記時間10分含む)
- Speaking(11~14分)、試験官との面接
コンピューター版テストと異なり、回答用紙にメモを取ることができます。
紙への書き込みを好む方や、情報整理のためにメモを取りたい方はペーパー版がオススメです。
試験結果は、試験日から約13日後に公開されます。
TOEFLとの違いは?
同じ英語力測定試験として、TOEFL(トーフル)も世界中で幅広く利用されています。
TOEFLもIELTSと同様、認知度が高く試験内容も似ているため、何が違うのか不思議に思う方も多いでしょう。
違いは主に以下の3つが挙げられます。
発祥国の違い
IELTSはイギリス発祥、TOEFLはアメリカ発祥の試験です。
そのため以前は、イギリスとイギリス植民地の英語圏(イギリス、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア)が目的地の場合はIELTS、アメリカへはTOEFL、が一般的でした。
しかし現在は、TOEFLとIELTSどちらも導入している機関が世界的に増えているため、選ぶ国によって受ける試験が限定されるケースは少ないです。
イギリス英語VSアメリカ英語
上記でお話しした発祥国の違い故、IELTSではイギリス英語、TOEFLではアメリカ英語が使われます。
イギリス英語とアメリカ英語の一番の違いは発音(アクセント)です。
普段私たちが日本で習う英語、日常的に耳にする英語はアメリカ英語なので、IELTSでのイギリス英語の発音に初めは慣れない方も多いでしょう。
また、イギリス英語とアメリカ英語でスペリングが異なる単語もいくつかあるので、注意が必要です。
回答した単語が正しくても、スペリングがその試験での使用英語のスペリングと異なっていれば正解はもらえません。
面接方法の違い
IELTSでは、Speakingパートの面接は対面で行われ、面接官との自然な会話力が試されます。
対してTOEFLの試験は全てコンピューター版テストのため、Speakingパートの面接も対コンピューター(録音)で行われます。
各回答に時間制限があるので、時間内にいかに自分の意見をまとめ、表現できるかが試されます。
IELTS受験の申し込み方法
日本での申し込みは、次の公式サイトから行うことが可能です。
- 公益財団法人日本英語検定協会のHPから(ウェブサイトもしくは郵送)
- 一般社団法人JSAFのHPから(ウェブサイト)
申し込み締め切りは、試験日の5週間前です。
しかし受験者が定員に達した場合、その回の申し込みを早く締め切る場合もあるので注意しましょう。
試験の詳細(日時、会場など)は試験の2週間前に発送されます。
料金、必要なもの
IELTSの受験料は25,380円(税込)、受験資格は16歳以上となっています。
申込時とテスト当日はパスポートが必要です。
試験結果は、各パートのスコアに総合評価のスコアが示された成績証明書として発行され、2年間の有効期限があります。
効率的なIELTS学習・対策
2010年から、英検などを運営している日本英語検定協会との共同運営が始まっており、日本でもIELTSの重要性が高まっています。
他の英語検定試験と比較してボキャブラリー・問題形式のレベルが高いため、試験の日程から逆算し、IELTSに特化した勉強法を計画することが大切です。
以下オススメの学習方法3つを簡単に紹介します。
書籍
IELTS英単語、例題、過去問の攻略などの書籍を活用しながら、自習で対策する方法です。
初めてでも気軽に始められること、自分のペースで進められること、比較的安価で勉強できることがメリットです。
反対に、自分にあった教材を見つけるのに時間がかかる、途中で飽きてしまったり長く続けられない、などがデメリットと言えます。
大学・塾の対策講座
現役学生の方で、大学がIELTS対策講座・授業を設けている場合は、専門の先生から習い、面接の実践練習などもできる絶好のチャンスです。
一般企業が運営するIELTS対策塾や、その他IELTS対策講座を設けている塾も数々あり、これらも同等のメリットが挙げられます。
費用や時間的な負担がかかることがデメリットと言えますが、短期間で集中して勉強し結果を出したい、という方には適した方法です。
オンライン学習
こちらも同様、専門の先生から習い、面接の実践練習ができるのがメリットです。
また基本1対1のため自分のペースでスケジュールを組み学習できること、初めての方でも自分のレベルにあったレッスンを受けられること、対面の塾より比較的安価ですむことも利点です。
1対1のオンラインレッスンは初めてで不安だという方もいらっしゃると思いますが、気になる方はまず無料の体験レッスンから始めてみると良いでしょう。
[オススメのオンライン学習サービス: PIA English]
まとめ【IELTS基本情報】
いかがでしたでしょうか。
本記事ではIELTSとはなんなのか、知っておくべき基本情報を簡潔にまとめ、解説してきました。
- 世界中で幅広く利用されている英語力測定試験
- Speaking、Listening、Writing、Readingの4つのパート
- アカデミック・モジュール(進学用)とジェネラル・トレーニングモジュール(移住や企業研修)の2種類
- コンピューター版テストとペーパー版テストの2種類の受験方法
- 試験結果(スコア)は、0~9.0のバンドスコア表示
- 受験料は25,380円
これらをまずは頭に入れておくと良いでしょう。
IELTSは出題される単語のレベルも高く、面接もあるためハードルが高く感じる方もいるかと思いますが、きちんと対策をすれば誰でも高いスコアを目指せます。
本記事で紹介したような書籍、大学・塾の対策講座、オンライン学習などの中から自分にあった学習法を見つけ、目標のスコアに向けて学習を進めましょう。
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