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憧れの職業として人気の高い客室乗務員。日本では「キャビンアテンダント」や「CA」の呼称で親しまれています。一方、海外では客室乗務員のことを「キャビンクルー」と呼ぶのが一般的です。
客室乗務員を志している方のなかには、「キャビンクルーとキャビンアテンダントは何が違うの?」「仕事内容に違いがあるの?」と疑問に思っている方もいるでしょう。
そこでこの記事では、キャビンクルーとキャビンアテンダントの違いや、仕事内容を紹介します。キャビンクルーを目指している方は、最後まで読んで参考にしてください。
キャビンクルーとキャビンアテンダントの違いとは?
「キャビンクルー」と「キャビンアテンダント」には、何か違いがあるのでしょうか。結論から述べると、キャビンクルーとキャビンアテンダントは同意語です。ただし、日本と海外とでは客室乗務員の呼び方が異なります。
ここでは、キャビンクルーとキャビンアテンダントの違いを詳しく紹介します。
キャビンクルーとキャビンアテンダントは同意語
日本語において、「キャビンクルー」と「キャビンアテンダント」は同意語です。呼称が違うだけで、どちらも「客室乗務員」のことを指します。
しかし、日本でメジャーな「キャビンアテンダント」や「CA」という呼び方は、海外ではほとんど使われていません。誤った表現ではありませんが、海外の人は使わない表現であると覚えておきましょう。
客室乗務員の英語表現は、「キャビンクルー(Cabin Crew)」や「フライトアテンダント(Flight Attendant)」です。どちらを使うかは、国や航空会社によって異なります。
スチュワーデスとスチュワードが使われなくなった理由
かつて多くの航空会社では、女性客室乗務員を「スチュワーデス」、男性客室乗務員を「スチュワード」と呼んでいました。しかし、現在は世界中の航空会社で、どちらも使われていません。
「スチュワーデス」や「スチュワード」が使われなくなった理由は、これらの語源に性差別的な要素が含まれるという見方が広がったからです。
日本においても1986年の男女雇用機会均等法の施行をきっかけに、性差のない「キャビンクルー」「キャビンアテンダント」「フライトアテンダント」という呼称が使われるようになりました。
キャビンクルーの主な仕事内容
キャビンクルーの主な仕事内容は、大きく分けて「機内サービス業務」と「保安業務」です。キャビンクルーの仕事というと、飲み物や機内食などのサービス業務だけだと思われがちですが、実は機内の保安要員としての重要な役割もあります。
ここでは、キャビンクルーの仕事内容を詳しく紹介します。
機内サービス業務
キャビンクルーの機内サービス業務には、以下のような仕事があります。
- 飲み物や機内食などの提供
- 機内販売
- 新聞や雑誌、毛布などの配布・回収
- 機内アナウンス
- 入国書類の配布(国際線のみ)
機内サービス業務は、国内線・国際線ともに大きな違いはありません。
上記の業務に加えて、旅客ごとに異なるさまざまなリクエストに臨機応変に対応する必要があります。たとえば、旅客の質問に回答したり、小さな子どものお世話をしたりなどです。
旅客全員が機内での時間を快適に過ごせるように、柔軟なサービスを提供をするのがキャビンクルーの重要な仕事です。
保安業務
キャビンクルーは、保安要員として旅客の安全を守る重要な役割を担っています。キャビンクルーの保安業務は、主に以下のような仕事内容です。
- 旅客搭乗前の機内確認(忘れ物や不審物がないか、機内の荷物棚やトイレなどをチェック)
- 飛行機のドアの開閉操作
- 非常用の設備案内
- 離着陸前の安全確認(シートベルトの着用や手荷物収納状況などをチェック)
- 悪天候時の機内の安全確保
- 急病人の救急処置
- 緊急時の旅客の避難誘導
キャビンクルーは旅客へのサービス提供だけでなく、保安要員として機内の安全を守る責任があります。さまざまな不測の事態に備えて、キャビンクルーは冷静に物事を判断しなければいけません。
キャビンクルーの仕事スケジュール
キャビンクルーはどのようなスケジュールで働いているのか、気になっている方もいるでしょう。キャビンクルーの仕事スケジュールは、担当する便や行き先によって異なります。
ここでは、キャビンクルーの仕事スケジュールを詳しく紹介します。
【日系航空会社の国内線】キャビンクルーの1日の仕事スケジュール
国内線に乗務する場合の1日は、以下のようなスケジュールです。
時間 | スケジュール |
6:00 | 起床 |
7:30 | 出社 |
7:40 | ミーティング |
8:00 | 搭乗(機内確認、機内ミーティング) |
8:30 | 旅客搭乗 |
9:00 | 出発 |
9:30〜10:00 | 機内業務 |
10:30 | 到着 |
11:00〜15:30 | 乗務を3〜4便担当 |
16:00 | 到着、事務所で1日の振り返り |
16:30 | 終業 |
始業時間と終業時間は、担当便によって毎日変わります。国内線の場合、基本的に1日3〜4便ほどの乗務を繰り返しますが、1便だけの日もあります。休憩時間は明確に決められていませんが、ほかのクルーと調整して順番に休憩をとるのが一般的です。
【日系航空会社の国内線】キャビンクルーの月間スケジュール
キャビンクルーの月間仕事スケジュールも、乗務する便や行き先によって異なります。実際に飛行機に乗務するのは1ヶ月に約20日、休日は8〜10日程度です。そのほか、オフィスで仕事をする日が月に1〜2日程度あります。
基本的には、「4勤2休」のローテーションでスケジュールが組まれるケースが多いです。終業後は自宅に帰宅できる日もあれば、そのまま宿泊先のホテルに滞在する日もあります。
【外資系航空会社】キャビンクルーの月間スケジュール
外資系航空会社のキャビンクルーとして働く場合は、日系航空会社のような「4勤2休」のローテーションではありません。たとえば、勤務している外資系航空会社の拠点空港から東京行きの便に乗務した場合、次の日は1日オフまたは2日連続でオフになる可能性があります。
日本人キャビンクルーは、日本路線を中心とした乗務スケジュールに合わせるのが一般的です。外資系航空会社のキャビンクルーの役割などの詳細は、以下の記事でまとめています。
キャビンクルーに求められる能力やスキル
キャビンクルーに求められる素質には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、キャビンクルーに求められる能力やスキルを紹介します。キャビンクルーを目指している方は参考にしてください。
接客力
キャビンクルーにとって、接客力は必要不可欠です。さまざまな国籍や年齢層の旅客がいるので、柔軟に対応できる接客力や気配りが求められます。マナーや一般教養、丁寧な言葉遣いなどを習得しているかどうかも重視されます。
自己管理能力
キャビンクルーには自己管理能力が求められます。先述したとおり、キャビンクルーは乗務する便によって勤務時間が異なるため、生活リズムが不規則です。
自己管理能力が乏しいと、体調不良になったり勤務時間を間違えたりする恐れがあります。乗務に支障をきたさないためにも、念入りな体調管理と時間管理が必要です。
協調性
キャビンクルーは、協調性を持って業務を遂行する必要があります。飛行機1便を定刻に飛ばすためには、整備士・グランドスタッフ・パイロットなどとの十分な連携が欠かせません。そのため、キャビンクルーは常に協調性を持ち、チームとして業務を行う姿勢が大切です。
キャビンクルーになるための条件
航空会社によっては、キャビンクルーの応募条件を設けている場合があります。各航空会社のホームページには、最終学歴・身長・英語力などの応募資格が明記されているケースが多いです。応募する際は、まず希望する航空会社の応募資格を満たしているか確認しましょう。
主要な航空会社の応募資格については、以下の記事で詳しくまとめています。
まとめ【キャビンクルーの意味や仕事内容を把握しよう】
この記事では、キャビンクルーとキャビンアテンダントの違いや、仕事内容を紹介しました。
日本では客室乗務員のことを「キャビンアテンダント」や「CA」と呼びますが、海外では「キャビンクルー」と呼ぶのが一般的です。これらは呼び方が違うだけで、仕事内容に違いはありません。
キャビンクルーの主な仕事内容は、大きく分けて「機内サービス業務」と「保安業務」です。仕事スケジュールは、担当する便や行き先によって異なります。
将来キャビンクルーになりたいと考えている方は、今回紹介した内容を参考にキャビンクルーの理解を深めてくださいね!
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