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世界中の大企業が東南アジアに進出している中、日常で英語が話されているマレーシアに注目が集まっています。
そんなマレーシアには、
- 海外大学に編入できるプログラム
- 海外提携大学の卒業証明が同時に取れるプログラム
- 海外大学の分校
などがある上に、治安もよく、留学費が安いことで、今、日本人学生の間でも人気が高まりつつある留学先です。
この記事では、直行便で約7時間と比較的近く、時差がほとんどないマレーシアの大学システムについて、詳しく解説します!
マレーシアの学位
1957年までイギリスの植民地だったマレーシア。
そのため、イギリスの教育システムの影響を強く受けています。
マレーシアの大学で取得できる学位は、次の通りです。
バチェラーディグリー(Bachelor’s Degree)
バチェラーディグリーは日本の「学士号」にあたり、マレーシアの3年制大学の学習プログラムを修了したことを証明する学位です。
バチェラーディグリーの種類
- Bachelor of Arts(BA):文学士
- Bachelor of Science (BSc):理学士
修了書
バチェラーディグリーを取得する前に、次のような修了書も発行されます。
ディプロマコース (Diploma Course)
「短期大学相当」に位置付けられる2年間の職業教育課程で、主に私立大学に付属されています。
日本では「準学士」と言われますが、学位ではありません。
基本的に職業訓練を目的にしたコースですが、「ディプロマの取得=大学のバチェラーコース1年目」と同等とみられています。
ディプロマコースを修了した後は、次のような選択があります。
- 専門職への就職
- 付属大学の学士課程への編入
- マレーシアの他大学編入
また、専攻科目によっては、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなどの海外大学への編入も可能です。
大学の種類と修学期間
日本の大学卒業者は、マレーシアの大学に直接出願できますが、高校卒業者は「ファウンデーションコース」を受講しなければなりません。
ファウンデーションコース
日本の教育課程は、小学校から高校を合わせて12年間ですが、マレーシアはイギリスの教育システムと同じく、小学校が6年間、中学校が5年間、そして高校が2年間と、合わせて13年間の教育過程になっています。
日本の高校卒業後に進学を希望する場合は、マレーシアの教育課程より1年間少ないことから、その期間を補うために、大学進学前に「ファウンデーションコース(大学準備コース)」を受講する必要があります。
ファウンデーションコースでは、大学で学ぶための専門的知識や、講義を理解するために必要な英語力の他にも、実践的な課題レポートの書き方や、効率の良いノートのとり方など、基本的な知識も身につけることができます。
3年制大学
マレーシアには大きく分けて3種類の大学があります。
国立大学
国立大学は、マラヤ大学(University of Malaya)を筆頭に、国内トップレベルの大学が多いのが特徴です。
イスラム教に関する研究など、マレーシアならではの専攻科目も多く、授業によってはマレー語で行われる場合もあります。
そのため、留学生が少なく、学生のほとんどがマレーシア人です。
私立大学
私立大学の授業は、全て英語で行われます。
留学生の受け入れに積極的で、就職や編入の選択を広げるディプロマコースの他にも、マレーシアの私立大学「独自のプログラム」があります。
- デュアルディグリープログラム:マレーシアの大学と海外提携大学(主にイギリス、オーストラリア)の2つの大学のバチェラーディグリーが、同時に取得できるプログラム。基本的にマレーシア国内で3年間学びます。
- ツイニングプログラム:卒業時に、マレーシアの大学ではなく、海外提携大学のバチェラーディグリーが取得できるプログラムです。期間は次のように選ぶことができます。2+1(最初の2年間をマレーシアの大学で、最後の1年間を海外提携大学で学ぶ)、1+2(最初の年のみマレーシアの大学で、残りの2年間は海外提携大学で学ぶ)、3+0(3年間はマレーシアの大学で学び、海外提携大学のバチェラーディグリーを取得する)
- アメリカンディグリートランスファープログラム:アメリカの大学への編入を目指したプログラムです。通常、最初の2年間はマレーシアで一般教養科目を学んだ後、アメリカの大学へ編入できます。
海外大学の分校
マレーシアには、イギリスやオーストラリアなどの大学の分校がトータル11校あります。
本国と同じカリキュラムでありながら、マレーシア分校では学費が半額近くになります。
費用が理由で進学を諦めていた方にもオススメの留学方法です。
入学方法
ファンデーションコース
マレーシアやイギリス以外の国で高等学校を卒業した場合、ファウンデーションコースに通うことが必須です。
受け入れる学校によって出願書類の内容は異なりますが、一般的には次の通りです。
- 英語能力試験のスコア(IELTSスコア4.5以上)
- 高校の成績証明書・卒業証明書
- 英作文
3年制大学
受け入れる大学によって出願書類の内容は異なりますが、一般的には次の通りです。
- 英語能力試験のスコア(IELTSスコア5.5以上)
- 大学の成績証明書・卒業証明書
- 英作文
マレーシアの学期制
マレーシアでは、基本的にセメスター制です。
学校によって時期は若干異なりますが、期間は次の通りです。
- 3月〜6月
- 8月〜11月
成績の査定は、基本的に各学期ごとの中間テスト、期末テスト、そして学期末に提出する論文によって行われます。
ほとんどの大学の入学・卒業のタイミングは3月と8月ですが、海外大学のマレーシア分校や、提携大学とのカリキュラムの関係で、年に3回〜8回ほど入学時期を用意している大学もあります。
まとめ
この記事では、マレーシアの大学で学びたい方のために、
- マレーシアの学位
- 大学の種類と修学期間
- 入学方法
- マレーシアの学期制
を解説してきました。
マレーシアの大学システムは、イギリスの影響を強く受けていますが、近年では、アメリカの大学への編入を目指したプログラムも増えてきています。
大学や専攻コースによって入学時期や条件が異なっているため、分かりづらい一面もありますので、しっかり調べることが大切です。
マレーシアは大変「多種多様」な国であるため、自分にあった進学方法がきっと見つかります。
時間に余裕を持って、しっかり準備していきましょう!
この記事をぜひ参考になさってください。
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