語学留学で通うことになる「語学学校」。語学留学を検討している方の中には、「本当に効果があるのか」「どんなメリットがあるのか」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
また、ワーキングホリデー(ワーホリ)で渡航を考えている方の中にも、「語学学校に通うべきかどうか」で迷っている方は少なくありません。
この記事では、語学学校の基本情報に加えて、通うメリット・デメリットから学校選びの際に気をつけたいポイント、留学スタイルまで詳しく解説します。
語学留学とワーホリの違いについては、以下の記事もご確認ください。
語学学校とは?
語学学校とは、渡航先の国の言語を集中的に学べる教育機関です。
授業は、現地での生活や進学・就職に対応できる語学力を身につけることを目的として構成されています。
将来的に海外の大学進学や就職を目指している方にも、語学学校で語学の基礎を固めることをおすすめします。
語学学校で受講可能なコース
語学学校では、学習目的やレベルに応じて、さまざまなコースが用意されています。
▼主なコースと一般的な受講条件
- ESL / General English(一般英語コース):全レベル対応
- 試験対策コース(TOEIC/TOEFL/IELTS/ケンブリッジ英語検定):中級レベル以上が一般的
- Pathway(大学進学準備コース):中級〜上級レベル以上
- ビジネス英語コース:中級レベル以上
- 英語指導資格取得コース(TESOL/TECSOL):中上級レベル以上
ここでは代表的なコースを紹介します。
ESL / General English(一般英語コース)
ESLとは「English as a Second Language」英語を母語としない学習者向けの一般英語コースです。
聞く・書く・読む・話すの4技能をバランスよく学べるのが特徴です。
日常会話や実践的な英語力を習得したい方におすすめで、英語がまったく話せない初心者から上級者まで、レベルに応じたクラスで学ぶことができます。
試験対策コース(TOEIC/TOEFL/IELTS/ケンブリッジ英語検定)
英語力を証明する各種試験に対応したコースです。
- TOEIC:ビジネス英語に強く、日本国内の就職活動などで広く活用されています。
- TOEFL / IELTS:アメリカ・カナダ・イギリス・オーストラリアなどへの大学進学に必要なスコア取得を目指します。
- ケンブリッジ英語検定:実用性・信頼性の高い英語力を測る世界的な試験です。
スコアで成果が見えるため、目標を立てやすく、学習のモチベーションも維持しやすいのが特徴です。
Pathway(大学進学準備コース)
Pathwayプログラムは、提携大学への進学を目指す方のためのコースです。
このコースを修了することで、TOEFLなどのスコア提出が免除されることもあります。
授業では、エッセイの書き方、アカデミックリーディング、プレゼンテーションスキルなど、大学で必要とされる内容を学びます。
ビジネス英語コース
ビジネスシーンで役立つ英語に特化したコースです。
ビジネスマナー、業務で使う語彙、Eメールの書き方、プレゼンテーションスキルなど、職場で必要なスキルを実践的に学びます。
マーケティングやマネジメントといった専門分野に触れられるプログラムを提供している学校もあります。
英語指導資格取得コース(TESOL/TECSOL)
将来、英語教師としてのキャリアを目指す方におすすめのコースです。
- TESOL(Teaching English to Speakers of Other Languages):英語を母語としない12歳以上の学習者に英語を教えるための資格。
- TECSOL(Teaching English to Child Speakers of Other Languages):英語を母語としない12歳以下の子どもに英語を教えるための資格。
現地の教育機関での実習を取り入れている学校もあります。
語学学校のメリット
語学学校には、目的に応じたさまざまなコースを選べるという特徴だけでなく、語学力向上や国際交流など、多くのメリットがあります。
ここでは、語学学校に通う代表的なメリットをご紹介します。
効率よく語学力を伸ばせる
語学学校では、基本的な単語や文法を、その言語自体を使って学びます。
講師は第二言語としての英語教育に慣れており、英語学習者にも分かりやすい指導をしてくれるため、理解度が高まります。
授業はすべて英語で行われ、クラスメートも外国人が多いため、自然と英語でのコミュニケーションが求められる環境です。
「聞く・話す・読む・書く」の4技能を繰り返し使うように授業も構成してあるため、語学力を効率的に伸ばすことができます。
英語初心者でも受講できる
語学学校では、英語がまったく話せない初心者向けの入門クラスを設けている学校も多くあります。
英会話に自信がない方でも、同じレベルのクラスメートと一緒に学ぶことで、安心して授業に参加できます。
授業中も質問しやすく、コミュニケーションを取りやすい環境が整っています。
多種多様なバックグラウンドの人たちと友達になれる
語学学校には、年齢・国籍・職業・目的の異なる多様な人々が集まります。
学生だけでなく、教師、医師、エンジニアなど、さまざまな職種の人が語学を学びに来ています。
「英語を学ぶ」という共通の目標を通じて、授業中のグループワークや休憩時間の会話などから自然に交流が生まれ、日々の生活の中で国際的な友人関係が築けるのも語学学校の魅力です。
アクティビティに参加できる
語学学校では、周辺の散策や会話クラブ、別の街への小旅行など、学校主催のアクティビティや文化体験などに参加できる機会も豊富にあります。
これらのアクティビティは、クラスメート以外の生徒との交流の場にもなり、交友関係を広げるきっかけになります。
また、授業で学んだ英語を実際に使う練習の場としても効果的といえます。
履歴書作成や現地サポートが受けられる
語学学校では、語学学習だけでなく、履歴書(レジュメ)の作成や面接対策、進学・就職に関する相談、現地生活に必要な手続きのサポートなども行っています。
留学生のサポートに慣れたスタッフが多く在籍しているため、現地での不安やトラブルにも安心して対応してもらえます。
語学学校のデメリット
語学学校には多くの魅力がありますが、メリットばかりではありません。
実際に通う前に、以下のようなデメリットもしっかり把握しておきましょう。
留学費用が高くなる
語学学校に通うには一定の費用がかかります。
授業料は国や都市、学校のコース、受講する授業数によって異なりますが、一般英語コースの相場は1週間あたり約35,000〜60,000円です。
これに加えて滞在費や生活費、教材費などもかかるため、留学期間が長くなるほど費用負担は大きくなります。
そのため、事前に予算をしっかりと把握し、無理のない範囲で留学期間やコースを検討することが大切です。
ネイティブとの交流は多くない
語学学校には、自分と同じように英語を学びに来ている外国人留学生が多く集まっています。そのため、普段の会話は「学習者同士」となることが多く、自然なネイティブ英語に触れる機会が少なく感じることもあります。
また、講師もすべてがネイティブとは限らず、非ネイティブの先生が担当することもあります。
ネイティブスピーカーとの交流を重視したい方は、ホームステイを選んだり、現地のイベントやクラブ活動に参加したりするなど、積極的に外部の環境に関わることが必要です。
自由に使える時間が限られる
語学学校では、授業に加えて宿題や課題も出されるため、留学中は想像以上に学習時間が多くなります。
そのため、自由時間が少なく感じることもあり、長期の旅行や観光などの計画が立てにくくなる場合もあります。
特に短期留学中は、まとまった休みを取るのが難しいケースもあるため、渡航前に「留学の目的」や「優先順位」を明確にしておくことが大切です。
学校選びの際に気をつけたいポイント
語学留学やワーキングホリデーで語学学校に通う際は、学校選びが非常に重要です。
ここでは、学校選びの際に気をつけたいポイントを紹介します。
留学の目的を明確にする
留学の目的は人それぞれです。
- 日常会話や現地の生活に困らない英語力を身につけたい
- 海外の大学に進学したい
- ビジネスのための英語力を高めたい
語学学校によっては、希望する内容のコースが設けられていない場合もあります。
まずは留学自体の目的を明確にし、その学校で達成できるかどうかを考える必要があります。
授業時間やコマ数といった授業スケジュールを確認する
コースの時間数やスケジュールは学校によって異なります。
例えば、「週15時間(hours)」と「週15レッスン(lessons)」では、実際の授業時間が異なることがあります。
また、週の授業日数も学校によりさまざまで、月〜金の5日間授業の学校もあれば、月〜木の4日間授業の学校もあります。
曜日ごとに授業時間が変動するケースもあるため、自分のライフスタイルや他の予定と調整できるかどうかを事前にチェックしておくことをおすすめします。
国籍比率にこだわりすぎない
「完全英語環境に浸かりたい」「さまざま国籍の友達を作りたい」といった理由から、学校全体の日本人比率を気にする方は多くいらっしゃいます。
たしかに、学校ごとに日本人留学生の比率に傾向はありますが、実際に授業を受けるクラス内の国籍比率は入学時期や英語レベルによって大きく変わります。
例えば、学校全体で日本人が10%しかいなくても、入学時期やレベルの関係で、自分のクラス内では日本人が80〜90%になることもあります。これは、日本人留学生の多くが初級〜初中級レベルからスタートする傾向にあるからです。
英語環境をより充実させたい方は、以下のように考えてみることをおすすめします。
- 英語オンリーポリシー(母語禁止ルール)を徹底している学校を選ぶ
- 他国の生徒にも積極的に話しかけ、自ら国際交流の機会をつくる
- 日本人が少ない環境で授業を受けたい場合は、渡航前に総合的な英語力を高めておく
国籍比率だけにとらわれず、自分の行動次第で英語環境を作るという意識も大切です。
多様な留学スタイル
近年、語学学校では一般的な英語コースに加え、目的に応じたさまざまなプログラムを提供する学校が増えています。
留学の期間や目的、将来の目標に合わせて、自分に合ったプランを多彩な選択肢の中から選ぶことが可能です。
日本からのオンライン留学
現地に渡航せず、日本にいながら海外の語学学校の授業を受けられる「オンラインコース」を提供している学校もあります。
現地での滞在費などがかからないため、費用を抑えて英語力を向上させたい方におすすめです。
短期間で学校も観光も楽しむ留学
1〜2週間程度の短期間で、語学学習と観光をバランスよく楽しめるパッケージプランもあります。
特に、ゴールデンウィークや夏休みなど限られた期間しか休みが取れない学生・社会人・親子・シニアの方におすすめです。「まずはお試しで留学してみたい」という方にもぴったりです。
英語で趣味やスキルを学ぶ留学
語学学校によっては、英語で趣味や実用スキルを学べるプログラムを提供しているところもあります。
たとえば、バリスタ技術を学ぶコースや、サーフィン・ゴルフなどを楽しむアクティビティ付きのプログラムなど、英語学習と一緒に趣味も充実させたい方におすすめです。
同じ趣味を持つ仲間と出会えるチャンスもあります。
英語で専門分野を学ぶ留学(CO-OP留学など)
キャリアアップやキャリアチェンジを目指す方には、英語で専門分野を学べるコースもあります。
介護・看護・ホスピタリティ・マーケティング・ITなど、実務的なスキルを身につけられるカレッジに通い、さらに有給インターンシップが可能な「CO-OP留学」も人気です。
CO-OP留学について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
まとめ
語学学校では、英語の基礎から実践的なスキルまで、総合的な語学力を身につけるための多様なプログラムが用意されています。
語学を学ぶだけでなく、異文化交流や多様な人々との出会いを通じて、視野を広げたり将来のキャリア形成につなげたりと、得られる経験は非常に豊富です。
一方で、語学学校に通うには一定の費用がかかるため、事前にしっかりと準備・計画を立てることが重要です。
また、コース内容や授業スタイル、サポート体制は学校ごとに異なります。留学の目的やライフスタイルに合った学校を慎重に選ぶことで、満足度の高い留学が実現できます。
近年では、オンラインで学べるコースや、趣味・専門分野を学べる実践的なプログラムなど、より多様な留学スタイルも選べるようになっています。
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