目次
留学準備の中でも最も重要なのが、留学費用です。
お金が足りなくなり、途中で留学を断念せざるを得ないということがないよう、留学にはどのくらいの費用がかかるかを知っておくことが必要です。
ここでは国別の留学費用について見ていきましょう。
留学費用一覧
留学費用は渡航先の物価・滞在期間・滞在方法・為替レートにより大きく異なります。
事前に必要な留学費用のを知ることで、留学実現に向けての目標金額を決めることができます。
ここでは「目標金額」を知るために、1年間にかかる海外留学費用の相場をご紹介します(2021年3月時点での計算したものです。渡航時期のレートや滞在の仕方によって費用が大きく前後する場合があります。そのため、渡航前に必ず自分で確認しましょう)。
生活費
生活費には食費・水道光熱費・携帯電話インターネットなどの通信・その他日常生活に掛かる雑費が含まれます。
渡航する国や都市などによって変わりますが、年間で50万円から120万円程度と考えておきましょう。
航空券
航空券は、往復券を購入することが基本となります。
時期や直行便・経由便によって金額が異なりますが、15万円〜と見積もっておきましょう。
留学保険料
留学へ行かれる方は必ず何かしらの保険に入らなくてはなりません。
こちらはどの部分を保証してくれるのかなどによって金額が変わってきます。
クレジットカード付帯のものですと費用は追加でかかりませんが、ほとんどの方が留学保険に加入して渡航されます。
理由としては、保証金額が少なく海外での病気や事故の際に保険で全てカバーできなくなってしまうからです。
ですので留学保険への加入は強くおすすめします 。
学校費用
渡航先の国、私立語学学校か大学付属語学学校によっても値段が異なります。
年間100万円から200万円ほどかかると考えておいた方が良いでしょう。
ビザ申請費用
必要なビザの種類・国・為替レートによって変動によって、5千円から5万円ほどの開きがあります。
海外へ渡航する前に準備が必要なお金
渡航前の準備に必要な費用は、上記で挙げたビザ申請費用・留学保険料・航空券・学校費用の他にも、パスポート申請費用、日用品(スキンケア用品・コスメ・コンタクトレンズなど)、常備薬(頭痛薬・風邪薬・目薬など)その他( パソコン・変圧器・ 携帯電話など) 普段使い慣れているものや、現地では手に入らないものをまとめ買いしておく必要もあります。
また、学校へ通う方は日本で授業料をお支払いして渡航するのが一般的です。
海外へ渡航した後に必要なお金
生活費の他にも現地で必要になる費用は、 ホームステイ・アパート等の宿泊費、 通学に必要な交通費、友達と遊ぶための交際費、映画やショッピングをするための娯楽費、授業で使う教科書買うための教材費などがあります。
留学を検討する際には「支出」と「収入」をしっかりと確認する
留学には渡航前・渡航後にかかる費用と二種類あります。
留学中は現地でできた友達と遊んだり、国内・国外旅行や、現地で習い事など、予想以上に出費が増えてしまうことがあります。
ワーキングホリデーであれば、現地での就労収入が見込め、学生ビザの場合であっても国によっては就労可能なところもあります。
そのため留学を検討する際には、渡航後の「支出」と「収入」をしっかり確認しながら、留学費の見積もりを目安に十分な貯金を準備しましょう。
国別留学費用一覧
ここからは、より具体的に国別で「1ヶ月」あたりの留学費用をみていきましょう。
どの国も平均して長期留学なるほど1ヶ月あたりの入学費用が安くなります(2021年3月時点での為替レートで計算したものです。渡航時期のレートや滞在の仕方によって費用が大きく前後する場合があります。そのため渡航前に必ず自分で確認しましょう)。
アメリカ
アメリカは人気ナンバー1の留学先です。
学費・生活費・ビザ申請費が他の国に比べて高くなっています。
また、アメリカは医療費がとても高いため必ず留学保険に加入しましょう。
生活費
8万円から15万円(家賃、交通費、食費、携帯代など)
航空券
10万円から20万円
留学保険料
2万円から3万円
学校費用
ビザ申請費用
160ドル(約17500円)。
その他に学生ビザ取得にあたりSEVIS(Student and Exchange Visitors Information System)費用として350ドル(約3万8000円)を支払わなければなりません。
収入の見込み
(ワーキングホリデーや学生ビザで収入を得ることも可能ということ、おおよそどの程度収入が見込めるのか)
アメリカはワーキングホリデー協定国ではないためワーキングホリデー制度を使って仕事をすることはできません。
また学生ビザでの就労は禁止されています。
J-1ビザを取得すればアメリカでの就業も可能ですが、年々ビザの取得が難しくなっています。
詳しく留学エージェントに相談してみてください。
カナダ
先進国の中では学費が比較的安いのが特徴です。
また、条件をクリアしていれば学生ビザでの就労が可能です。
生活費
8万円から12万円(家賃、交通費、食費、携帯代など)
航空券
7万円から20万円
留学保険料
2万円から3万円
学校費用
ビザ申請費用
6ヶ月以上の滞在を希望する場合、学生ビザもしくはワーキングホリデーの申請が必要です。
学生ビザの場合、ビザ申請150カナダ・ドル+バイオメトリクス(指紋認証) 85カナダ・ドル=235カナダ・ドル(約2万1000円)です。
ワーキングホリデーの場合、ビザ申請338カナダ・ドル+バイオメトリクス85カナダ・ドル=423カナダ・ドル(約3万7000円)です。
収入の見込み
(ワーキングホリデーや学生ビザで収入を得ることも可能ということ、おおよそどの程度収入が見込めるのか)
語学学校で学生ビザを取得している場合はアルバイトが認められていませんが、カレッジ・ 大学に行く場合は週20時間の就労が認められています。
ワーキングホリデービザの場合はフルタイムでの就労が可能です。
カナダの最低賃金は州によって異なりますが、日本人に人気のバンクーバーでは時給が14.60カナダ・ドル(約1300円)です。
オーストラリア
ワーキングホリデーで一番人気のオーストラリア
語学学校へ通う学生ビザでも週20時間の就労が可能なので語学留学でも大人気です。
生活費
3万円から10万円 (家賃、交通費、食費、携帯代など)
航空券
7万円から12万円
留学保険料
2万円から3万円
学校費用
ビザ申請費用
6ヶ月以上の滞在を希望する場合、学生ビザ・ワーキングホリデーの申請が必要です。
学生ビザの場合は620オーストラリア・ドル(約5万3000円)、ワーキングホリデーは485オーストラリア・ドル(約4万1000円)です。
収入の見込み
(ワーキングホリデーや学生ビザで収入を得ることも可能ということ、おおよそどの程度収入が見込めるのか)
オーストラリアはワーキングホリデービザの場合フルタイムで働くことができ、学生ビザの場合は2週間で40時間までの就労が許可されており、最低賃金の時給が19.84オーストラリア・ドル(約1700円)です。
ニュージーランド
英語圏の中でも比較的物価が安いニュージーランドは、通年で多くの日本人留学生やワーキングホリデーを受け入れています。
生活費
2万円から5万円(家賃、交通費、食費、携帯代など)
航空券
8万円から20万円
留学保険料
2万円から3万円
学校費用
ビザ申請費用
3ヶ月以上語学学校に通いたい場合、学生ビザ・ワーキングホリデーの申請が必要です。
学生ビザは日本から申し込む場合無料です。
紙ベースで申請する場合、IVL(International Visitor Conservation and Tourism Levy)と言われる観光税として35ニュージーランド・ドル(約2700円)とVFSGlobal(ニュージーランド大使館と提携しているニュージーランドビザ申請サージスセンター)の手数料がかかります。
ネットで申請する場合は、IVLの35ニュージーランド・ドルのみの支払いとなります。
また、ニュージーランド到着後に学生ビザを申請することも可能です。
その場合は310ニュージーランド・ドル(約2万4000円)です。
ワーキングホリデーも日本から申請する場合は、IVLの35ニュージーランド・ドルのみを支払うだけですが、ニュージーランドで申請すると280ニュージーランド・ドル(約2万2000円)かかります。
収入の見込み
(ワーキングホリデーや学生ビザで収入を得ることも可能ということ、おおよそどの程度収入が見込めるのか)
ワーキングホリデーを取得している場合は、フルタイムでの就労が可能です。
学生ビザの場合、特定の語学学校で週20時間の授業を3ヶ月以上就学する場合、週20時間まで就労することができます。
最低賃金の時給が18.90ニュージーランド・ドル(約1500円)です。
アイルランド
日本からの直行便がないため、マイナーなイメージがあるアイルランドですが、 ヨーロッパ圏の留学生やワーキングホリデー制度を利用した若者に人気の渡航先です。
生活費
7万円から12万円 (家賃、交通費、食費、携帯代など)
航空券
10万円から25万円
留学保険料
2万円から3万円
学校費用
ビザ申請費用
90日以上の滞在を希望する場合、学生ビザもしくはワーキングホリデーの申請が必要です。
アイルランドの場合は学生ビザの取得は現地に到着してから行い、申請費用は300ユーロ(約4万円)になります。
ワーキングホリデーは日本で取得しなければならず、申請費用は60ユーロ(約7800円)です。
収入の見込み
(ワーキングホリデーや学生ビザで収入を得ることも可能ということ、おおよそどの程度収入が見込めるのか)
語学学校で学生ビザを取得している場合は、就労が認められていません。
そのため勉強しながら働く場合はワーキングホリデービザを取得する必要があります。
アイルランドの最低賃金は時給で10.10ユーロ(約1300円)です。
マルタ
日本人がまだまだ少ないマルタは、バカンスを過ごしながら英語の勉強をするには最適の渡航先です。
生活費
2万円から5万円 (家賃、交通費、食費、携帯代など)
航空券
8万円から25万円
留学保険料
2万円から3万円
学校費用
ビザ申請費用
3ヶ月以上滞在する場合は現地で学生ビザを申請が必要となり、費用は66ユーロ(約8600円)です。
収入の見込み
(ワーキングホリデーや学生ビザで収入を得ることも可能ということ、おおよそどの程度収入が見込めるのか)
ワーキングホリデー協定国ではないため、ワーキングホリデー制度での滞在はできません。
学生ビザを取得している場合、労働許可の申請が必要となり申請費用がかかりますが、週20時間までの就労が可能です。マルタの最低賃金は時給で約5ユーロ(約650円)です。
フィリピン
日本からも比較的近いフィリピンは、近年人気の渡航先です。
生活費
3万円から4万円 (家賃、交通費、食費、携帯代など)
航空券
4万円から8万円
留学保険料
2万円から3万円
学校費用
ビザ申請費用
30日以上滞在する場合は、ビザを取得する必要があります。
滞在期間により費用が異なりますが、59日以内の場合は3,000ペソ(約6800円)になります。
その他に30日以内でも現地で語学学校に通う場合は、SSP(Special Study Permit)という「特別就学許可証」を現地で申請しなければなず、費用は6,500ペソ(約1万5000円)かかります。
収入の見込み
(ワーキングホリデーや学生ビザで収入を得ることも可能ということ、おおよそどの程度収入が見込めるのか)
ワーキングホリデー協定国ではないためワーキングホリデー制度を使って仕事をすることはできません。
また学生ビザでの就労は禁止されています。
費用よりもそれぞれの留学プランの「価値」を見極めよう
渡航先によって生活費・学費・ビザの申請費用などが大変異なります。
留学費用を抑えたいと思うあまり、とにかく学費が安い国・物価が安い国と「留学費用」のみで渡航先を選んでしまい、後悔してしまう人も少なくありません。
留学費を抑えることも大切ですが、何よりも「留学プラン」を実現させるために、どの国で何を学ぶかをきちんと考えることが大切です。
留学奨学金制度を利用したり、地方の学校を選ぶことにより家賃を抑える、また自炊中心の生活をすることで生活費を安くすませるなど、工夫をすることで学費・物価が高い国での滞在も可能になります。
後悔するような留学をしないためにも、留学費用だけに注目するのではなく、それぞれの留学プランの価値をきちんと見極めることが大切です。
まとめ
留学準備の中でも最も重要なのが、留学費用の準備でしょう。
留学は、渡航後だけでなく渡航前の準備にもお金がかかります。
そのため、留学費用は出費に注目するだけでなく、現地で就労が可能かどうかを確認しておくことも大切です。
人気渡航先のアメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・アイルランド・マルタ・フィリピンの留学費用の相場を確認し、実際に留学費用はどのくらいなのかを考えながら、自分の留学プラン実現に向けてお金の準備をしていきましょう。